新型コロナワクチン接種後に生じた乳癌皮膚転移の癌細胞にmRNAワクチン由来のスパイクタンパクが認められた英文論文を発表 【一般社団法人ワクチン問題研究会(JSVRC)】
このたび2025年10月3日に、一般社団法人ワクチン問題研究会の正会員・高知大学名誉教授の佐野栄紀医師による英文論文が、エルゼビア社が発行する日本研究皮膚科学会の英文国際誌に掲載されましたので、お知らせいたします。本論文は本年10月27日開催予定の厚生労働省記者会見においても発表すべく、現在準備を進めております。
ワクチン問題研究会の研究概要
私たちワクチン問題研究会は、2023年6月の設立以来、4つの研究プロジェクトを柱として研究を進めてまいりました。
- 文献データベース国内外のデータベース化はすでに完了しており、現在も随時アップデートを行っております。
- PVSデータベースPVSレジストリー研究は終了し、暫定診断基準および病型分類を策定のうえ、論文として投稿を完了しております。
- 治療方法確立ワクチン接種後症候群としてのME/CFS(慢性疲労症候群)の患者さんにおいて、ビタミンDの欠乏が認められることを明らかにし、すでに論文として報告しております。さらに今回、RCT(ランダム化比較試験)の結果、ビタミンD補充療法の有効性が実証されました。
- 検査方法開発これまで私たちは、動物や細胞の実験系を通して、生体サンプルからスパイクタンパクやワクチン由来の核酸配列(mRNAまたはDNA)を検出するための手法を構築し、ワクチン接種後症候群に対する検査法の確立に向けて研究を進めてまいりました。次のステップとしては、実際の患者さんのサンプルを用いた臨床研究を開始する予定です。本研究では血液や各臓器のサンプルを用いて(剖検検体を含む)ワクチン由来のmRNA・DNAやスパイクタンパクを検出し、ワクチン接種後症候群の分子病態的メカニズムを探索するとともに、診断に使用できる頑健な検査方法の確立を目指します。
そしてこのたび、ワクチン問題研究会の正会員・高知大学名誉教授の佐野栄紀医師による、ワクチン接種後症候群の確定診断につながる研究成果が論文として公開されましたので、ここにお知らせいたします。
掲載雑誌名
Journal of Dermatological Science
https://www.jdsjournal.com/article/S0923-1811(25)00180-X/abstract
論文タイトル
A case of metastatic breast carcinoma to the skin expressing SARS-CoV-2 spike protein possibly derived from mRNA vaccine
新型コロナワクチン接種後に生じた乳癌皮膚転移の癌細胞にmRNAワクチン由来のスパイクタンパクが認められた一例
和訳要旨
2021年より開始された新型コロナ(COVID-19)mRNAワクチンは、現在まで9回目が施行され国民の8割以上が接種している。しかし、感染防御や重症化予防効果が判然としない一方、接種後死亡を含む数々の健康被害が起こることが明らかになってきた。接種したmRNAから翻訳されたスパイクタンパクの毒性や担体である脂質ナノ粒子による臓器障害が原因と考えられる。また、接種後の発癌も知られているがその詳細は不明である。我々はいままでに、mRNAワクチン投与後から長期にわたる難治性の皮膚病変部位にスパイクタンパクが発現している症例を複数報告してきた。今回は、mRNAワクチン接種後急速に出現した皮膚転移性乳癌細胞にスパイクタンパクが発現していることを報告した。85歳女性、初診の2年前(2022年)に右乳癌を発症、部分乳房切除術、ホルモン療法にて寛解した。2024年秋6回目のmRNAワクチン接種直後に右胸部に皮膚症状に気づく。初診で右胸部手術瘢痕部に硬結性の紅斑あり、生検で乳癌の皮膚転移癌と診断した。免疫組織学的検査で、皮膚転移した乳癌細胞はスパイクタンパク陽性、ヌクレオカプシド陰性であり、COVID-19感染によるものではなくmRNAワクチン由来のスパイクタンパクであることが示唆された。なお、2年前に切除した乳癌細胞にはスパイクタンパクは含まれていなかった。このことより、6回目mRNAワクチン後急速に生じた転移性の乳癌の発症にスパイクタンパクが関与している可能性を考えた。今後は、さらに詳細な分子生物学的解析により、スパイクタンパクの発癌メカニズムを明らかにすることが必要である。
【著者】
佐野 栄紀¹
【所属】
1 佐野皮膚科、高知大学医学部皮膚科学講座