活動報告 2023年度

会議、記者会見

当会理事会は、2023年度に19回の理事会を開催し、社員総会2回を行い、運営、研究について確認しながら運営してまいりました。
また、設立時、中間報告、ME/CFSとビタミンDについて等、合計3度の記者会見を行いまして、多くの反響を頂きました。

PVSデータベースワーキンググループ

PVSデータベースワーキンググループの研究は、新型コロナワクチン接種後の健康被害の実態を明らかにし、その診断基準を作成し、PVSの患者さんたちに、より適切な医療を提供することを目的としています。
そのために新型コロナワクチン接種後症候群の患者のレジストリを構築し、診断基準の作成のみならず、構築されたレジストリを基盤として、更に検査法の開発や適切な治療方法の開発に結び付けて、新型コロナワクチン接種による健康被害者を救済することに資することを目指します。
PVSレジストリ臨床研究では、登録して頂いた共同研究機関を受診された患者さんたちの診療状況について情報の集積を行い、データベースを構築するプロジェクトに着手しました。
2023年度中はデータの入力までを終了した。次年度に解析等を行う予定としています。

文献検索データベースワーキンググループ

文献検索データベースワーキンググループでは、「COVID-19ワクチンの副作用がみられる患者さんに対して適切な診療を行うために必要な情報」を提供することを目指し、文献調査およびデータベース構築を目的としています。
医療の提供や研究のため、文献を必要とする人たちのためにワクチン問題に関連する論文調査をより簡便なものにするためのデータベースの構築を行います。2023年度中は、ワクチンに関連する論文がどれだけあるのかのデータを集積し、論文をリリースしました。
当研究会は学術団体であり、研究によって得られた情報については論文を作成することによって情報発信・啓発の一端を担うものと考えます。「COVID-19 ワクチンの副作用:日本における学会発表と世界における論文報告の現状」という論文が「臨床評価」(Vol. 51, No. 3, Feb. 2024)に掲載されました。

検査法開発ワーキンググループ

検査法開発ワーキンググループでは、あらゆる体調不良に対し、その現象がワクチンと関連することを証明するための検査法を開発するために研究を行っていきます。
2023年度はmRNAワクチンで傷害を受けたと考えられる場所にスパイクタンパク質が存在することを証明する事を目的として、免疫染色法の開発のための「スパイクタンパク質安定発現細胞と非発現細胞」「Nタンパク質安定発現細胞と非発現細胞」の作成に着手しました。

治療法開発ワーキンググループ

治療法開発ワーキンググループの研究に関しては、各ワーキンググループとの連携により、研究によって得られた情報に基づき、PVSに対する有効性および安全性の高い、一般の医療機関でも実施可能な治療法の開発および臨床研究に取り組みます。
2023年度にはPVSデータベースの臨床研究において、ME/CFSとビタミンDに関して観察された事について3月28日の記者会見で発表しました。2024年度には治療法に関する臨床研究に着手する予定です。

決算報告

PVSデータベースワーキンググループ今期の計画

新型コロナワクチン接種後の健康被害に関する診断基準を作成し、より適切な医療を提供することを目指すため、健康被害の実態を明らかにすることを目的としています。
そのために、新型コロナワクチン接種後症候群の患者のレジストリを構築し、診断基準の作成のみならず、構築されたレジストリを基盤として、更に検査法の開発や適切な治療方法の開発に結び付けて、新型コロナワクチン接種による健康被害者を救済することを目指します。

2023年度は14の医療施設の協力を得て「新型コロナワクチン接種後症候群に関する実態調査と患者レジストリの構築」について2024年3月中旬までデータの入力作業を行い、現在データクリーニング作業を開始しました。

2024年度は、引き続きデータクリーニング作業を経て、これらデータの透析・解析を行い、データベースの構築を行う予定であり、論文化も検討。夏頃には中間報告、秋頃には最終報告を目指します。

今期必要予算:¥5,000,000-

文献データベースワーキンググループ今期の計画

コロナウイルス、ワクチンに関する医学情報を網羅する文献データベースを構築し、医療者・研究者のみならず一般ユーザーにとっても文献検索をよりスムーズにすることにより、ワクチン被害者救済の一助となる事を願っております。
2023年度中にコロナワクチンに関する論文がどれだけあるかを集積したデータベースを構築し、論文「COVID-19ワクチンの副作用:日本における学会発表と世界における論文報告の現状」のリリースと、レビュー論文の和訳及びリスト化したものを公開しました。

2024年度は、既に構築したデータベース自体を公開するとともに、新たに別の視点からの論文を集積したデータベースを構築する予定です。公開したデータベースの利用には、利用者登録を求めることを想定しており、利用者のリクエストに応じて和訳への対応を行っていく事も検討しています。ユーザーフレンドリーなものにすること、また、情報のアップデートと拡張を目指しています。

今期必要予算:¥5,000,000-

検査法開発ワーキンググループ今期の計画

mRNAワクチンで傷害を受けたと考えられる場所にスパイクタンパク質が存在することを証明する事を目的として、前年度より着手していた「スパイクタンパク質安定発現細胞と非発現細胞」「Nタンパク質安定発現細胞と非発現細胞」の作成が完了したため、2024年度は大学研究機関等とも連携し、臨床試験等も踏まえ、より正確な免疫染色法の開発を行います。

今期必要予算:¥10,000,000-

治療法開発ワーキンググループ今期の計画

新型コロナワクチン接種後症候群による健康被害は甚大ですが、いまだに医療機関の受け皿も狭く、治療を受けられたとしても治療に難渋する症例が多数あるのが現状です。また、診断がついてガイドラインに沿った既知の治療が可能な病態もあれば、治療が確立されていない病態もあります。治療が確立されていない疾患の中に、筋痛性脳脊髄炎・慢性疲労症候群(ME/CFS)があり、新型コロナワクチン接種後症候群の中でも稀な病態ではありません。

2024年度、治療法開発ワーキンググループでは、新型コロナワクチン接種後に発症したME/CFS 28症例の患者背景・検査データ・治療内容・治療結果を集計して統計分析し、考察を加えてケースレポートとして公表します。

今期必要予算:¥10,000,000-

クラウドファンディング

当会は、政府や大企業の支援を一切受けておりません。運営・研究費用は全て皆様からのご支援によるものです。
とくに研究に関しましては、期間と費用を要します。前年度は研究自体が立ち上がりの状態でしたが、今年度から本格的な費用が必要となります。
つきましては、クラウドファンディングが始まった折には、是非ともご協力を賜りますよう宜しくお願い致します。

ご支援のお願い

人類に初めて使用されたmRNA核酸医薬製剤である新型コロナワクチンにより、日本のみならず世界的に体調不良を呈する方々の増加が社会的問題となっています。
新型コロナワクチン接種後に遷延する健康被害 (ワクチン接種後症候群:PVS)を、これまでにはない「新たな疾病概念」として捉え、ワクチン接種後症候群の病態像を明らかにし、診断基準を策定していくことは重要な課題となります。